私は医師で、救急医療とICUの2つのトレーニングを受けました。飛ぶこととは全く関係ありませんでしたが、若いころから飛ぶことには常に興味がありました。戦闘機のパイロットになりたかったのですが、様々な理由から、医学の道に進みました。私が最初にヘリコプターに関わったのは医学部に入る前、消防士として森林火災の消火活動をヘリコプターから行っていた時です。それは素晴らしい仕事でした。ここブリティッシュコロンビア州は森林が多く、消防活動には主にヘリコプターが出動します。消防活動で、Bell 206、212、204に乗る機会が多かったので、その時にヘリコプターに夢中になりました。幸運にも今の職を得て少しばかりお金を稼げるようになったので、ミッドライフ・クライシス(中年の危機)を良い形で迎えようと、ヘリコプターの操縦方法を学ぶことにしました。主に楽しみのために学んだので、ペースはかなりゆっくりでした。バンクーバーのChinook Helicoptersで 12~14か月かけてライセンスを取得しました。Bell 47で操縦を学び、初のソロフライトもBell 47で行いましたが、スロットルがあまりにも複雑だと思いました。ライセンス取得の残りの3分の2の期間、Bell 206でソロフライトをするようになってからは早く進みました。オートスロットルがあるものに乗らなければならないとわかっていましたが、自分自身が、または家族を連れて探検することに興味があるのだと認識するようになってから、Bell 206に移行しました。残念ながら、固定翼機のようにヘリコプターをレンタルするシステムは充実していません。もしヘリコプターで飛び続けたいのなら、自分で所有するしかないと思いました。現在の所有パートナーを紹介してもらったのは、その時です。彼は当時 206Bを持っていて、505のデモフライトに参加するまで、私たちはしばらくその206Bに乗っていました。
私はいつも人々に、3方向に同時に動くものは他にはないよ、と言っています。ヘリコプターのその動きは、まさに快感です。実際に操縦するのは本当に楽しいですよ。ハイキングやスノーシューイングのようなアクティビティが好きなので、固定翼では行けない場所に行ける状態でありたいと思っています。誰も到達できない場所に行けるのは、本当に素晴らしいですから。
505のデモフライトに参加したとき、私の総飛行時間は200時間未満でした。彼らは私を前の座席に座らせ、「バウンダリーベイまで飛んでみませんか?」と尋ねました。「今すぐこの場で離陸して、私だけで、ですか?」と言ったところ、そのパイロットは「そうです、飛んでみてください!」と言うのです。この機種に乗り込むのは初めてのことでしたかが、うまくいきました。この私の経験こそ、このヘリがどれほど扱いやすいかをまさに証明しています。今では私の総飛行時間は350時間ほどになりましたが、パイロットとしての経験はまだ浅いと言えます。また、私たちの利用の仕方から、2~3週間飛ばないときもあります。ですから毎回ヘリコプターに乗り込むときは、少し緊張します。でも正直なところ、Bell 505なら、もうそんな心配はいりません。この機体は私が望む通りに動いてくれます。とても力強く、とても安定しています。それがこのヘリの最も大きな魅力のひとつです。作りがしっかりしていて、快適に飛ぶことができます。
パワー、パワー、パワー。それが最大のポイントだと思います。何か問題が発生したとき、それをいかに早く解決できるかという点です。経験の浅いパイロットとしては、特にテールローターの推力など、余力があることで安全性が増します。
トラブルが発生しそうになっても、すぐに態勢を立て直したいと思えば、そうすることができます。今でもパワーリザーブが多い206のように操縦しようとしていますが、そういった安全マージンがあるということは素晴らしいです。風を見誤って追い風になることを心配しなくて良いのです。それでも制御できますから。キャビンに座ってみると、とにかく美しいヘリコプターだと実感します。視界は素晴らしく、フルグラスのコックピットは、パイロットが必要な情報を提供してくれます。FADECなどすべてのテクノロジーのおかげで、安心して飛ぶことができます。206に乗っていたジュニアパイロットのときは、ヘリコプターに乗り込み、毎日ホットスタートを引き起こさないように祈っていました。505ではその心配はなくなりました。この安全マージンこそ、オーナーである私たちがこのヘリコプターを選んだ大きな要因でした。無線機が搭載されていることも素晴らしいです。私たちはよく2つ3つチャンネルをモニターするので、この機能はとても助かります。私は実際に空港検索機能とその統合機能を利用して、彼らの周波数をアクティブな周波数として引き出しています。毎回マップモードで実行し、空域を見ていますが、これはとても便利です。緊急時の手順は、Bell 206とほぼ同じです。オートローテーションは、前のものより少しゆっくり降下します。Bell 206から505への乗り換えは、緊急時の手順という観点からはとても簡単だったと思います。最大の違いは、ペダルの感度です。Bell 505ではペダル上でより多く足を動かすのでダンスをしているようです。リフレッシャーは、206ですることがおおいですね。505より206の方が実際に練習すべき緊急事態関連が多くありますから。
505のキャビンは、パッセンジャーシートに座る人にとってずっと親しみやすい作りになっています。みんなとても気に入っていることは間違いありません。コックピットには仕切りがなく、乗っている人はより一体感を得られますし、視界もはるかに良好です。座席が高くなったシアターシートも素晴らしく、子供たちは後部座席に座るのが大好きです。広々としたスペースで、タブレットにヘッドフォンを接続してくつろいでいます。統合型の無線機に関しては、もし子供たちが話しすぎる時は、後部座席のオーディオを切り離すこともできます。ラゲッジスペースは巨大なので、スペースが足りなくなることはありません。3人で納品の後5、6日かけて飛んで戻ってきたときも、それぞれの荷物はしっかり後部のラゲッジスペースに収まりました。保証に関していくつか問題がありましたが、非常に迅速に対応してくれました。その他のメンテナンスについても、簡単です。パネルを取り外すことでさえ、アクセスがしやすく簡単です。メンテナンスは今のところ簡単です。他のヘリとはまったく別世界だと思いませんか?小さなステップアップではなく、大きなステップアップです。Bell 206と、あるいは他のショートライトシングルと比べ、大きくてより頑丈で、どこにでも私の行きたい場所へ連れて行ってくれるヘリコプターです。
トレーニングはテキサスで行いましたが、非常に楽しかったです。Bellの素晴らしいところは、誰も顧客に総飛行時間について尋ねないことだと思います。みんなただ来て飛ぶだけです。250時間のパイロットである私の隣には、15,000時間のパイロットが座っているとしても、インストラクターは私たちを全く同じように扱います。同じ経験をさせてくれますし、理解度も同じように評価してくれます。それがBellに対する私の印象です。トレーニングの初期段階から航空機のコントロールを任せてくれたということ、それから納品時の私たちの待遇に至るまで、素晴らしい体験でした。納品の時の素晴らしい体験がまたできるなら、このヘリを売ってまた別のヘリを買ったらいい、などと冗談を言い合っています。これまで本当に素晴らしかったです。Bellとのやりとりはすべて人間味があって、親しみやすいものでした。セールス担当者にメッセージを送るときは、まるで友人と話をしている気分です。土曜日など、都合のいい時に話をしようと決めたりします。私はBellファミリーの一員です。サポートされていると感じます。Bell 429を30機所有している人への対応と私への対応に、何ら違いはありません。